「それで翌朝痛くて立てなかったから、俺が家まで送ってあげたんだよね〜」
「は、はいぃ・・・」

すっかりソファの上で小さくなったの横で、あの時のことをしみじみ思い出していた。


結局あの後、目が覚めてまずは服を着るか、となったところでの服が見つからなかった。
あの夜、カカシが脱がせて適当にどこかへ放り、そのまま見当たらなくなってしまった。

はベッドの上からあまり動けないし、それをわざわざ動かして探すほどカカシは鬼畜ではない。

このまま裸で家に帰すのは、まあそれはそれで一種の趣向としてはアリなのかもしれないが、
そんな趣味のないカカシはとりあえず自分の服を取り出し、に渡した。
下着だけはなんとか見つかったので、なにも付けず履かずは回避できたが、体の小さいにカカシの忍服は大きすぎた。

シャツを着ればワンピースの丈になってしまう。
さすがにそのままの姿だと恥ずかしいと言うにズボンを渡せば、そのズボンもゆるゆるで、裾を踏んで転びそうになる始末。

やれやれ、とカカシはそんなを抱えて瞬身での家へと飛んだ。
途中でズボンがずり落ちそうになったが、慌てて押さえて事なきを得た。

そしてカカシの服はそのままの家に置かれ、それから今に至る。
ちなみにの服は、めぐり巡ってベッドの下に入り込んでいるのを後日カカシが見つけ出した。

「あの時の恰好もなかなかよかったけどね〜」
「もう!なにを言ってるんですか!」

はそこから逃げるようにソファから立ち上がった。
そしてそのまま大事に畳んで置いたカカシの服をチェストから持ってきた。

「はい、これ。どうもありがとうございました」
「いーえ。こちらこそありがと」

服を受け取り、さっそく着替えようとアンダーを脱いだ。

「わわ!せ、洗面所で着替えてくださいよぉ!」

慌てて顔を背けるに、カカシは少し笑ってしまった。

「なーによいまさら」
「いいから!はやくはやく!もう!」

もはや上半身裸のカカシの背中を押して、洗面所へと押しやった。



着替え終わったカカシがリビングへ戻ると、なんだか静か。
ソファに目をやると、が横になって丸まっていた。

〜?」

声をかけてみるが、返ってきた返事は規則正しい寝息の音。

「さすがおこちゃま、すぐ寝るなぁ」

ベッドに寝かせようと、起こさないようにの首と脚の下に腕をいれ、抱きかかえる。
身体が小さいこともあり、軽々持ち上がる。

「ん〜・・・」

すこし声を上げたがカカシに全体重を任せ、すやすやと眠り続ける。
ベッドにゆっくりと寝かせ、上から布団をかけてやった。

「おやすみ」

幸せそうに眠るに口づけを落とす。

「ん?」

離れようとすると、寝ぼけたが屈んだカカシの首に腕をからませた。

「起きてるの?」
「・・・」

またしても返事は寝息。
屈んだ体制のまま動けなくなったカカシは、仕方ないか、と布団をどかしての上に覆いかぶさった。

「ま、動けないんだから仕方ないよね〜」

言い訳をするように独り言をもらし、再びに口づけた。
そのまま服の上から胸の膨らみを優しく揉み始めた。

「ん・・・」

寝ているはずのから吐息が漏れる。
一瞬起きたのかと思ったが、カカシの首からぽとりと腕が外れただけで、カカシの手を振り払う素振りも見せない。
それならば、と抵抗しない寝ているうちにさっさとズボンを脱がしてしまった。
上に着ているものも脱がそうかと思ったが、さすがに起こしてしまいそう。
代わりに自分の服を脱ぎ捨てる。

服の中に手を突っ込んで下着もずらして直に触れる。
手のひらで優しく包み込めば、主張し始めているものが手に当たる。
柔らかく形を変える膨らみを楽しむと、少しずつの呼吸が乱れてきた。
たまらず首元に顔を埋めてきつく吸うと、すぐにキスマークが花咲いた。

「んっ・・・んん、な、なに・・・」

ようやくの目が覚めたようだ。
最初はうつらうつらとしていたが、目をぱちぱちさせて驚いたように起き上がった。

「カ、カカシさん?!なにを・・・ぅわあ!」
「おはよ」

起き上がったをすぐに押し倒し、口づけた。

「ん・・・ふぁ・・・」

先ほどまでのキスとは異なり、舌を絡ませる。
まだの意識がはっきりしていないぶん、ゆったりとした動きで舌を絡ませる。

「は・・・カカシさん・・・」

顔をそらして口づけから逃れたは、とろんとした目でカカシを見つめた。

「はれ・・・カカシさん、なんで脱いでるの・・・?」
「なんでって・・・」
「ん、あれ?わたしも脱いでる?!」

下半身がスース―することに気づき、慌てて布団で隠そうとするが、上に乗っているカカシのせいで身動きが取れない。
そこでようやく状況がわかったらしく、すぐに顔を赤くした。

「ま、まって!カカシさん、わたし・・・」
「ダーメ。もう待てない」

なにか言いたげそうな顔をするに軽く口づけてから、ぐい、との着ているものを取り払った。
するすると下半身に手を伸ばして、下着の上から熱を持ったそこを撫でた。

「んっ」
「ほんとって素質あると思うんだよね」

つい言葉をもらせば、はなんだか不思議そうな顔。

「・・・素質って?」
「ほら、わかんない?」

割れ目をなぞるように指を動かせば、びくっと身体を震わせた。

「や、あっ・・・!」

眉をひそめるの表情に、ゾクリと煽られる。
耳元に顔を寄せ、

はエッチだねってこと」
「!!」

そう呟けば、途端に顔を真っ赤にして両手で覆った。

「そ、そんなことない・・・もん・・・!」
「認めちゃえば楽になるのにねぇ」
「認めるもなにも、違います!」
「ふ〜ん。じゃ、これはなあに?」

下着の隙間から指を挿し込み、に聞かせるようにわざと音を立てる。

「んっ・・・ち、ちがうの、これは」
「ほら、こーんなに」

指を激しく動かせば、あとからあとから蜜が溢れてくる。
手を伸ばしてカカシの腕を掴むが、力が入らない。

「まって、あっ、や、だめ!」

ぬるりと指を抜き、ほらね、との目の前に差し出す。

「エロいねぇ」

そう言えば、これ以上ないくらい顔を赤くしてカカシの手を隠すように握りしめた。

「だれのせいだと思ってるんですかぁ・・・」

恥ずかしさで瞳を潤わせつつ、睨むようにカカシを見つめるの姿は、カカシの理性を吹き飛ばすのに十分な威力を持っていた。
ぐいっと下着を脱がせ、自分のものも身に着けているものをすべて脱ぎ去った。

限界まで昂った自身を、の熱をもったそこへ宛がう。
それだけでヒクつかせる動きに、カカシはにやりと笑った。
ぬるぬると意地悪く表面をなぞるように動かし、なかなか中には挿れない。
するとは小さく肩を震わせながら、ものほしそうにカカシを見つめた。

「カカシさん・・・」

無意識なのか、の腰がカカシを招き入れるように動く。

「俺とえっちしたい?」

なおも意地悪なセリフを言えば、は目を泳がし、すがるようにカカシも見つめる。

「もう、いじわるしないでくださいよぉ・・・・」

わかってよ、と目で訴えるを無視して、意地悪い笑みをカカシは浮かべた。

「ちゃーんと相手に了解を得なきゃねぇ?」

なんて言いながら、焦らすようになぞるだけ。
そんなカカシを見たは、恥ずかしそうに目を泳がし、腕で顔を隠すようにして、ようやく小さな声を漏らした。

「・・・したい・・・です・・・」
「んー?なあに?」

顔を隠す邪魔な腕を取って、顔の横に押さえつけた。

「カカシさんと・・・えっちしたい・・・です」

切なげな顔を浮かべて呟いた言葉に、カカシはごくりと生唾を飲み込んだ。

「うん、よくできました」

ちゅ、と口づけ、ご褒美と言わんばかりにゆっくりと自身を泥濘へと沈めた。

「んっ・・・・は、あ・・・!!」

ようやく与えられた快感に、の背が反り返り、呼吸が乱れる。
カカシもその締め付けに、眉をひそめる。

「カカシさんの・・・あつい・・・」

はあ、と吐息を漏らす
あまりに妖艶な姿に、ぴくりと自身が反応する。

「んっ・・・」

カカシの微小な動きにも敏感に反応するが愛おしくて、その唇に口づけを落とした。
ぬるりと舌を絡ませ、思うままにの舌の動きを味わう。

「はぁ・・・ふ・・・」

息を荒げながらも、の腰がさらなる快感を求めてゆっくりと動き始めた。
きっとは無意識であろうが、それに気が付いたカカシは何も言わずにの動きに身を委ねた。

「ん・・・は、ぁ・・・」

夢中でカカシのキスを受けながらも、ゆらゆらと揺れる腰の動きにカカシは口の端で小さく笑った。

「気持ちいい?」

一度口を離してそう言うと、素直には頷いた。

「でも、だめ・・・カカシさんじゃなきゃ、だめなの・・・」

おねだりをするようにカカシの指に自分の指を絡ませた。

「まったく・・・ほんとエロいんだから」

なんて言いながらも、ようやくカカシも腰を動かし始めた。

「んっ、はあ、きもちい・・・」

と、艶めかしく言うに、ゾクリと背筋が震える。

「カカシさんも、きもちい?」

なおも扇情的に呟くその口に軽く口づけて封じこませる。

「気持ちいいに決まってるでしょ」
「ん、よかったぁ・・・」

の蜜がかき回され、ぐじゅぐじゅと水音をたてる。
その音が、ベッドが軋む音が、口から洩れる甘い声が二人の耳を犯し、カカシの腰の動きがつい早まってしまう。

「はあ、あぁ!カカシさ、ん」

カカシの背中に縋りつくように手をまわしてぐ、っと指に力をこめてしまう。
ぴりっとした痛みが背中に走り、飛びそうな理性が戻される。

「あっ、はあ、や、カカシさんッ・・・!」
「イきそう?」
「うん、あっ、ダメ、カカシさ、あっ、イっちゃう」
「はぁ・・・・・・」

本能のままにカカシの腰に足を絡ませて、指も絡ませる。

「んっ!イく、イっちゃう、はあ、あ、あああッ!!」
「・・・・ッ」

びくんびくん、と蠢くの中の動きにカカシも道連れに果てた。

「ん・・・はあ・・・カカシさん・・・」

背中にまわされた腕にぐい、と引き寄せられ、そのままの首元に顔を埋め小さな体を抱きしめた。
少しの間、互いに息を荒げながら身を寄せ合う。

なんとか息を整え、ずるりと自身を泥濘から抜き、どさりとの横に倒れこんで一息つく。
もカカシの方へ寝返りをうち、もぞりと胸元へ入り込んだ。

「・・・カカシさんは、ずるいです」

突然、がぽつりとつぶやいた。

「なにが?」
「だって・・・」

ペタペタと、目の前のカカシの胸板を触る。

「カカシさんの上半身は、目に毒です」
「おこちゃまには刺激が強すぎた?」
「む・・・」

途端に顔をしかめるの頭をぽん、と優しく撫でる。

「いや〜でものエロさには負けるなぁ」
「な、なにを言ってるんですかあ!」

ぱし、とカカシの口を押えようと手を伸ばすが、それより早くカカシに手をつかまれてしまった。

「・・・カカシさんのせいなんですからね」

恥ずかしそうに、そしてそんな顔を見られないようにカカシの胸元に顔を埋めた。

・・・」

ぐい、と無理やり顔を上げさせ、恥ずかしげに目線をそらすに口づけた。

「ん・・・」

素直にキスを受け入れ、もカカシの顔に手を添えた。
ついばむような口づけを繰り返しながら、ゆっくりと身体を起こす。
再びの上へと覆いかぶされば、ぷは、との方から顔をそらした。

「ま、まってください!もうダメです!」
「え〜?」

すでに手はふにふにと柔らかなふくらみに伸びていた。

「ん、ダメですってばぁ・・・」

なんて言いつつも、その声にはすっかり力が入っていなかった。


「じゃ、もう一回えっちしよっか」

「〜〜〜!!!」


にこ、と微笑んでその単語を言えば、やっぱりは真っ赤になった。

この先まだまだこの反応で楽しめそうだな、なんて思いながら、との甘い夜へと夢中になるカカシであった。





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