[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。









それは終業5分前のことだった。
任務から帰ってきたアンコが受付所へ入って来るや否や、ツカツカと一目散にサワラの前に立ちはだかった。

「お、お疲れ様、アンコちゃん」
「ンッフフフ」

不吉な笑みを浮かべるアンコに思わず笑みが引きつる。

サワラにイイものあげる」
「いいもの・・・?」
「はい、これ」

アンコがポーチから取り出したのは、透明な液体が入った小さな小瓶。
一般素人から見てもいかにも “怪しい”代物に、なかなか受け取る手が動かなかった。

「あの、コレは何でしょう?」
「イイものよ。そうね、リラックス効果がある・・・のかな?」
「かな、ってなに!やだよ、こわいよ!」
「大丈夫大丈夫!どうなったか聞かせてね!」

なにが大丈夫なのかもわからないまま、アンコは報告書を机に置いてその上に小瓶をコトリと置いて出て行ってしまった。

「リラックス効果?お風呂に入れるのかな」

とにかく報告書を処理した後、小瓶の蓋を開けてそっと匂いをかいでみた。

「・・・・?」

なんとなく、甘い香りのような、でもほぼ無臭。
果たしてこれをどうしようか悩んでいると、終業を告げる鐘の音が鳴りガヤガヤと周りが席を立つ喧騒に包まれた。

サワラさん、今日の報告書、まとめましたか?」
「あっ!すみません、すぐ持っていきます!」

すっかり小瓶に意識を持っていかれて仕事をおろそかにしていた。
とりあえず貰った小瓶をポッケに突っ込み、残った仕事を慌てて片付けた。



それから家に帰り、カカシも任務から帰ってきて二人でまったりと夜を過ごしていた。
ふと、アンコからもらった小瓶のことを思い出したサワラは風呂場に行き、湯船にお湯を張り始めた。
湯船に溜まっていくのを見ながら、改めて小瓶に入った液体を眺めてみた。
見たところで無色透明の、ほぼ無臭なもの。
リラックス効果があるというのなら、任務で疲れているだろうカカシにはピッタリなのではないかと思ったがやはり危険だろうか・・・。

「ま、さすがに変なの渡さないよね」

アンコを信じて湯の中に瓶の中身をすべて注いだ。
が、別にお湯に入れたところでなにが変わったかもわからず、終始首を傾げたままリビングへ戻った。

「カカシさん、あと少ししたらお風呂沸けるので先に入ってくださいね」
「あぁ、ありがとう。了解」

と言ったところでさっそく風呂が沸ける音が鳴った。

「じゃあ、遠慮なく、お先に」
「はーい、ごゆっくり」

カカシの背中を見送り、サワラもすぐに入れるように自分の着替えを持ってこようと立ち上がった。


しばらくしてタオルを腰に巻いたままの姿のカカシが一瞬だけリビングへ顔をのぞかせ「お次どうぞ」と声をかけた。
なんでそんな恰好を?と不思議に思っていると「着替え持っていくの忘れちゃったの」と苦笑いを浮かべながら自室へ向かって行った。
少なからずあの小瓶の効果に期待していたサワラはすぐに浴室へ行き、ワクワクしながら服を脱いでガチャっとお風呂場のドアを開けた。

「あれ?」

なんとなく、さっきまでは感じられなかった甘い香りが漂っている気がした。
別にそれはシャンプーやソープの香りというわけでもなく。
もしかしたらお湯にとかせば香りがでるものだったのか、と思いながらシャワーのお湯を出して髪を洗い始めた。

「・・・・・」

髪を洗い流した後、手のひらにボディソープを垂らし身体を洗おうとしたときになんだか違和感を感じ始めた。
さきほどからどこか変な感じはしていたが、自分で身体を洗っているだけなのに何故だか身体が火照ってくる。
温度を下げたお湯で身体を洗い流し、その原因もよくわからないままザブッと湯船につかった。

「はあ・・・・」

もはやため息なのか吐息なのかわからない。
もしやこれがリラックス効果なのだろうか。

お湯につかった途端ますます身体が疼いてくる気がして、温まる前にすぐにお湯から出てしまった。

「な、に・・・これ」

くらくらしながら濡れた体をタオルで拭こうとしたが、身体に何かが触れるたびにビクリと反応してしまう。
身体も熱いし頭もぼーっとするし、とにかく冷たい飲み物を早く飲みたくて身体にタオルを巻いた姿のままヨロヨロと浴室から出た。


「!」

ふと気が付いたらリビングのマットの上に押し倒されていて、上に険しい顔をしたカカシが覆いかぶさっていた。

「は・・・ッ」

呼吸を乱して何か葛藤しているような表情を浮かべるカカシにサワラは思わずゴクリとつばを飲み込んだ。

「カ、カシさん・・・!」

明らかに体温を高くしたカカシはサワラの首元に顔をうずめ、欲情したようにねっとりと舌を這わせた。

「あ・・・んんッ!」

それだけでビクビクと身体が震え、その隙にもカカシの手はサワラの身体を撫でまわし、右手で胸のふくらみを包み込んだ。
首元から顔をずらしたカカシはもう片方の乳房に口づけ、すでに主張を始めている先端を舌先で転がした。

「やっ、あ、カ、カシさ・・・!」

カカシの熱い吐息が余計に刺激となり、かりっと甘噛みされた瞬間ビクッと身体が震え、普段だったらこんなにも感じないはずなのにあっと言う間に上り詰めてしまった。

「は・・・はぁ・・・」
「ごめん、俺もイきたい・・・」

そう言ってサワラの手を取ったカカシは、ダラダラと先走りの涎を垂らす自身に導き二人の手を重ね合わせてしごくように手を動かした。
サワラも力が入らないなりになんとかカカシにも気持ちよくなってもらいたいと手を動かし、カカシは苦しそうに眉に皺を寄せながらサワラに口づけた。

「ふ・・・、はぁ・・・・ッ!」

二人の手の中で自身がビクリと震え、ドロリと熱いものがサワラの腹の上にかかった。

「はあ・・・はあ・・・」

ようやく思考がしっかりしてきたのか、目の前に覆いかぶさるカカシも自分自身もお風呂から上がったままの姿で、カカシが腰に巻いていたタオルや自分が身体に巻いていたタオルが床に乱雑に放置されていた。

サワラちゃん・・・なんか、風呂に入れた?」
「え・・・あ!」

さっきよりかはマシになったが依然苦しそうな表情を浮かべるカカシは珍しく汗をかいた額を拭い、鬱陶しそうに前髪をかきあげた。
そんなカカシの言葉にぼーっとした頭の中にポンっと透明の液体が入った小瓶が思い浮かぶ。

「・・・・はぁ」

溜息をつくカカシに対してそれだけで胸が高鳴りズクリと身体が疼く。

「俺でこの効き目なら、サワラちゃんヤバイんじゃないの?」
「わ・・・かんない、でも・・・・」

途中で言葉を途切れさせたサワラは覆いかぶさるカカシに腕を伸ばし抱き寄せ、耳元でそっと呟いた。

「はやく、カカシさんが、欲しい・・・です・・・」

もはや恥ずかしいだのなんだの思うより以前に、頭がおかしくなりそうなくらい身体が疼き、堪らなく切ない。

「ッ・・・加減できなかったら、ごめんね」

カカシもカカシで、そんなサワラを目の前にして理性が吹っ飛びそうだった。
もう今すぐにサワラを滅茶苦茶にしてしまいそうだったがそれをなんとか抑え、やさしくサワラの額に口づければトロンとした表情のサワラが物欲しそうにカカシのことをじっと見つめた。

『そんな顔、ずるいでしょーよ』

ギリッと奥歯をかみしめながら、先ほどから痛いほどに反りあがっている自身をサワラの熱くとろけきった場所へ宛がった。

「あ・・・ん、カ、カシさん」

別に焦らしているわけでもなかったが、無意識のうちにサワラはこすりつけるように腰を揺らしていた。
そんなもはや刺激ともいえないような刺激ですら果ててしまいそうになったカカシは一気にサワラの中へ自身を埋め込んだ。

「あッ・・・!はっ・・・・はぁ・・・!」

目を白黒させるサワラはどうやら挿入しただけで達してしまったようで、余計にカカシのことをきつく締め付けた。
堪らずカカシも強く突き上げ、あっという間に襲い掛かってくる射精感に背筋がゾクゾクと震える。

「あ、やっ、ま、だ・・・!ダメ・・・!」
「ごめん、止まんない・・・ッ」

腕の中で泣きそうな表情を浮かべているサワラを気遣わなければと思う気持ちと己の快楽を夢中に求めてしまう欲望がせめぎ合うものの、頭の中ではわかっているのにどうしても身体が動いてしまう。
イったばかりでなおもカカシに攻め立てられ、サワラはすがりつくようにカカシの背中に手をまわした。

「は・・・、はぁ、クソ・・・ッ!」
「あっ、気持ちいい、カ、カシさん・・・!」

気持ちがいいはずなのにまだ足りないとばかりにサワラの身体を求め、背中にたてられたサワラの爪の痛みでなんとか理性を保てていた。
しかしそれもいつまでもつか分からない。

サワラ・・・」
「ん、んあっ!だめ、またイっちゃう、あぁッ!」
「はぁ・・・くッ・・・!」

ついにカカシも抑えがきかず込みあげてくる熱いものをサワラの中に注ぎ込んだ。

「は・・・・はあ・・・・」

二人は繋がり合ったまましばらく無言のまま乱れた呼吸を整えていた。

「カカシさん、これってやっぱりお風呂の・・・?」
「あぁ、媚薬だよ。どこから手に入れたの?」
「び、媚薬?!」
「・・・ッ」
「あ、ご、ごめんなさい」

驚いた瞬間に刺激を与えてしまったらしく、ビクッとカカシの肩が震えた。

「アンコちゃん、そんなこと全然言ってなかったのに・・・」
「アンコが?アイツ・・・」

ハァ、とため息をついたカカシはガクっと肩を落とし、体勢が崩れたおかげでサワラもビクリと身体を震わせた。

「んっ・・・」
「一回抜くね」

そう言ってずるりと自身を抜くも、それさえも刺激になり思わずカカシの腕にしがみついた。
ほんの些細な刺激でさえ二人の敏感になった身体には十分すぎる刺激だった。

「カ、カシさん・・・わたし・・・」
「ごめんね、辛いだろうけどこういう時は効果が薄まるまで出来るだけ耐えないと身体がもたなくなる」
「それでも、いい」

焦点の合わない目で体を起こしたサワラは腕を伸ばし、またしてもすでにそそり立っているものに手を触れた。

サワラ、ちゃん・・・!」
「カカシさんだって、こんなに辛そうじゃないですか、だから・・・」
「・・・・・・」

分かっているはずなのにサワラから与えられる刺激に容易に反応してしまう。
あれだけ出せば効果も切れるかと思いきや、それでもまだ快楽を求めて身体が熱く疼く。
きっとこのまま薬の影響に飲まれたままサワラを抱き続ければ、確実にサワラのことを壊してしまう。

「だからカカシさん、もっと、してください」

答えなんてわかっているのに、それでももう、それさえも快楽の海に沈んで。






>>>2
Novel TOP    Lover TOP