重たい荷物と共に、ようやく二人は家へとたどり着いた。 時刻は5時。 夕飯の支度をはじめようと、は台所へと立った。 「俺も手伝うよ」 カカシが部屋着へと着替え、腕まくりをしながら台所へと来た。 「あ、じゃあ野菜とか切ってもらってもいいですか?」 「りょーかい」 カカシに野菜類を頼み、はで鍋の煮汁の準備をした。 買いたての鍋を軽く水洗いし、水気を拭き取る。 面倒くさいので市販で売られてる煮汁を鍋に入れ、コンロの上へと置いた。 隣ではザクザクと野菜を切る音が。 「にしてもちゃん」 「はい?」 「・・・ネギ多すぎない?」 カカシは両手に2本ずつの長ネギを持っていた。 計4本。 「いやー・・・私ネギ好きなんですよね。あはは」 「それにしてもこれは・・・はは」 ザクザクと切り刻むカカシ。 「そ、それを言うならカカシさん・・・?」 「んー?」 「白菜・・・異常じゃないですか?」 カカシの前には、大きな白菜が丸々一つと、二分の一カットの白菜。 2人で食べるには多すぎる。 「いやー・・・俺白菜好きなんだよね。ははは」 「それにしてもこれは・・・食べきれますかねぇ」 「ま、食えるでしょうよ」 手際よくカカシが野菜をカットしていくので、すでに白菜のカットにとりかかっていた。 カカシの隣のボウルには、山盛りの野菜。 ボウルを3つも使っているということには二度見した。 「それじゃあ白菜とか入れちゃいますよ」 白菜やネギなど野菜を鍋に入れ、火にかけた。 「カカシさん、荷物もカットもありがとうございました」 「いーえ、おいしくできるといいね」 にこ、と笑うカカシ。 「いやーほんと秋ですねー。やっぱ秋なんですよ。秋なんですってば」 「な、なによ」 「秋のせいなんですからね?」 そうは言い聞かせるように囁き、洗い場を背もたれに寄りかかってるカカシに抱きついた。 ただカカシの温もりを感じるように寄り添う。 「どうしたの?急に」 「秋の・・・せいです」 顔を真っ赤にしながらは言う。 カカシもほっこりと笑っての背中に手をまわし、抱きしめた。 「一肌恋しくなるんですよ」 「そうだね」 ぽんぽん、と優しく背をたたく。 なんだか安心するそのテンポには瞳を閉じる。 くしゅくしゅと鍋が音を立てる。 湯気がほくほくとあがる。 「あーいい匂い」 「そうですねぇ〜」 くぅ、と小さくカカシの腹が鳴った。 「あ、腹なった」 「ふふ。可愛いー。ご飯にしましょうか!」 「そだね」 カカシは少し恥ずかしそうに笑って、両腕を広げてを解放した。 時刻は6時と、まだ早いが、ゆっくり食べてれば変わりはない。 「コタツ!コタツにコンロ!」 「え?暑くない?」 「それが醍醐味なんですよ!コタツにコンロお願いします」 「なるほどね。了解」 カカシはコンロを取り出し、コタツの上へとおいた。 そしてその上にが鍋をどすんと置いた。 「ふう!よし。じゃあビールとミカンとー・・・」 狭いこたつの上に物がたくさん置いて行かれる。 特にお酒の量が半端ない。 鍋の回りをぐるりとかこむようにお酒が陳列される。 「はい、カカシさん座って座って!」 「ああ」 「じゃあお箸持ってくださいよ。はい、いただきます」 「いただきまーす」 鍋の蓋をあける。 ほわっと湯気が上がり、美味しそうな匂いがたちこめる。 「お、うまそ」 「どうぞどうぞー」 さっそくカカシは箸をつける。 掴んだものはもちろん白菜。 「やっぱ白菜ですか」 「そういうちゃんはネギでしょ?」 「あはは、はいー」 小皿にネギやその他野菜をわけ入れ、ふーふーとしてから食べてみる。 「おいしーい!」 「うん、うまいね」 しばし二人は黙々と食べていた。 カシュッとビールの蓋をあけ、カカシに手渡し乾杯をする。 そしてまた鍋を一口。 「うまーい!」 あれだけあった野菜もどんどん減っていき、ボウル3つぶんの野菜も、いつしか残り1つ。 「そういえばカカシさぁん!」 「ん?」 「お肉、食べてますぅ〜?」 顔を真っ赤にしてビール缶を片手に言う。 『こいつ・・・完全に酔いがまわったな』 ぷ、とカカシが笑うと、は 「なに笑ってるんですかぁー!」 「いやいや。ていうか俺さ、肉あんま食わないんだよね」 「えええ!!」 「いっつもアスマとかが食ってたしな」 「ええええ!!」 そう言うもそんなに肉を食べておらず、たくさん買った肉が余っている。 「は?」 「くってますよー?」 「うそつけ」 「うそでしたー!!」 あはははは!!とは爆笑する。 「もーお前なに?酔っぱらいー」 つられてカカシも笑う。 目の前の鍋には大量の肉と野菜。 と、お酒。 「はあ〜。カカシさん暑くないですか?」 「暑い。コタツとめる?」 「いや、ちょっと待ってください!」 まさにヨロリ、という感じで立ち上がり、ふらふらと台所へ消えた。 何を取りに行ったかと思えば。 「アイスですよー!」 どか、とそのままカカシの背中に倒れ、覆いかぶさった。 「ほら、冷たいですよ!」 少し暑さで紅潮しているカカシの頬に、アイスのカップを当てる。 「つめた!」 「ふふー。カカシさんは何の味がよいでしょうか」 「んー?なんでもいいよ」 「じゃあ顔に似合わず可愛い感じのストロベリーですね」 「イチゴ?」 「私はー・・・ナチュラルにバニラで」 はカカシの背中にもたれかかったまんま、アイスの蓋を開けた。 そしてそこで食べ始める。 「ちょっとーちゃんー。重いんだけどー?」 「えー」 「重いし熱い」 「あははは!いーの。さ、早く食べないとアイス溶けちゃいますよ〜?」 は自分の持っていたバニラアイスをコタツに置き、カカシのアイスを手に取った。 スプーンですくい、それをカカシに食べさせる。 「はい、あーんしてください」 「なに、食べさせてくれんの?」 「だって溶けちゃうじゃないですか。はい、あーん」 ぱく、とカカシはアイスを食べる。 すぐに舌の上で溶け、ひんやりと冷たい感覚と甘酸っぱさが残る。 「おいしいですか?」 「うん。おいしいよ」 「はい、あーん」 なおも食べさせようとする。 カカシの口の前にスプーンを持って来たと思ったら、ひょい、と本人が食べてしまった。 「んーイチゴおいしー」 「俺のでしょー?」 「いいじゃないですかぁ」 パク、と再びストロベリーアイスを食べる。 というか、今の体勢はカカシにとって、とてつもなく暑い。 鍋で温かくなった体に、コタツでなおも温め続けられている。 しかも背中にぴったりとくっついたほかほかの。 膝立ちをし、カカシの首の横に顔をだし、首の前に腕を出し、アイスを食べる。 まさにべったり、という感じで寄りかかられている。 「ちゃん、非常に暑いんだけど」 「まったくー、しょうがないですねぇ」 そう言ってアイスを食べた。 そしてカカシの首を無理やり回しキスをした。 とろ、と溶けたアイスがカカシの口の中へ流れ込んできた。 「どうですか?熱くなくなったですか?」 「はは・・は」 シラフじゃなきゃこんな行動はしない。 そんな行動にカカシは驚いていた。 「じゃあおかえし」 カカシはのバニラのアイスを口に含み、キスをした。 「んー!」 アイスを流し込み、舌を絡ませる。 カカシは体をの方へ向け、コタツから足を出した。 膝立ちしてるの腰に手をまわし、引き寄せる。 そのまま体勢を崩したは、さっきとは逆にカカシに正面で寄りかかった。 ちゅ、と長く深くキスをする。 舌を絡ませ、何度も口づける。 ようやく口を離せば、はくたりとカカシの横に倒れこんだ。 「あつ・・・」 顔を真っ赤にさせて、少し開いた口はカカシを誘っているよう。 とろん、とした目はまるで一度達したような。 「あつい・・・」 再びはそう呟き、上に来ていたセーターを脱いだ。 のセーターの下は長そでのTシャツで、少しは暑さは収まったようだ。 「あつい・・・」 まだは熱いのか、長そでTシャツを脱ぐ。 「ちょちょちょ?」 長そでTシャツの下はもう下着。 なんというかさすが秋というか。 オレンジ色と黒のストライプ柄のブラ。 目の前で胸を露出させられ、カカシはどう対処すればいいのかわからない。 「あーあつい。カカシさんは暑くないんですか?」 「え、あ、暑いけど・・・」 「じゃあ脱ぎましょう?」 四つん這いになってカカシに向かってくる。 重力によって胸は下へと向く。 多少大きめのブラでは、胸とブラ生地の間に空間ができる。 その空間からブラの中身が覗き見えた。 『俺はなにを見ているんだ』 と思いつつも目はそこへとむかってしまう。 カカシの両足をまたいで膝立ちし、顔を近づける。 「脱ぎましょ?」 誘うように小首をかしげ、カカシの着ているハイネックセーターの下をつかむ。 そしてゆっくりと脱がせる。 官能的なに惹きこまれたカカシは茫然とされるがままになっていた。 ハイネックセーターの下には、同様Tシャツを着ていた。 「どうですか?」 そういって煽情的にキスをカカシにしてきた。 それはいつもの恥ずかしがってする可愛らしいキスなんかじゃなく、欲情した、官能的なキス。 積極的にが舌をからめ、攻め立てる。 「ん・・ふ・・・」 ちゅ、と軽く音を立てて口をはなし、カカシのTシャツを脱がした。 「涼しく・・・なりましたねぇ」 うっとりと笑う。 これはもう後戻りできないと思ったカカシは、腕を伸ばし、鍋に火をかけつづけているコンロの電源を切った。 「もっと・・・暑くなりましょう?」 びくん、とカカシの体が震えた。 今目の前にいるが、本当に妖艶的だったからである。 いつものとは思えないような乱れ方。 声には甘い響きが含まれ、低音ボイスが鼓膜を揺るがす。 頬を上気させ、うるんだ瞳がカカシをとらえる。 ぺろ、と意地悪そうに唇を舐める仕草をすれば、カカシは再びぞくりと奮い立つ。 気がつけば、の手はカカシの自身へと向かっており、ズボンの上から優しく撫であげられていた。 その手つきも艶かしく、すでに興奮していた自身は、さらに膨らみを増した。 はじれったそうにカカシのズボンと下着を脱がせ、自身を掴んだ。 「ふふ・・・あつーい」 の冷たい手がカカシの熱い自身をひやす。 しばらくは触ったままで、何もすることがなかった。 だが、その間は空いた手でカカシの上半身を撫でる。 ひんやりとした手が熱い体をさます。 不意に手が離れ、はカカシの後ろにあるコタツにあるビールに手を出した。 カシュ、と音をたて、ビールの蓋をあける。 そしてカカシの膝の上に乗ったまま一気に飲みあげる。 の喉が上下するだけで、どこか欲情的。 その姿をカカシはただ見ていた。 「ふぅ・・おいし。カカシさんにもあげますね」 再びビールを開け、一口がビールを口に含んだ。 そしてカカシにキス。 さらりとビールが流れ込んでくる。 は舌を絡ませた。 口から飲みきれなかった酒が漏れる。 それを見たは、口を離し、にやりと笑った。 「行儀が悪いデスね」 ちゅ、と垂れたビールを舐める。 そしてどんどん下へと向かい、ついにに握られたままの自身へとキスをした。 そこは掴まれたままなにも刺激を受けることなく、焦らされたままだったので、痛いほど大きくなっていた。 ちゅ、と愛おしげに口づける。 ゆっくりと両手で撫であげる。 「・・・」 自分の局部にうずくまって奉仕する姿が愛おしく思い、さらりとの頭をなでた。 ぺろ、と先端を舐め、両手で擦る。 先端から漏れるものを丹念に舐めあげる。 「は・・・」 日頃からは考えられない、大胆の行動に戸惑いを感じつつ、から与えられる快感に身をゆだねた。 ぺろぺろと可愛らしく舐めていたが、じれったくなったのか突然咥え、激しくストロークした。 「・・ちょ、っ!」 どんどん限界が近くなっているのが分かる。 の口の中で果てるのも悪くない。 だが、果てるならの中がいい。 「ま、待て、・・・くっ・・は」 「うるはい」 口に咥えたままもごもごと話し、にやりといたずらっ子のようにカカシを睨んだ。 想定外の刺激に、カカシの背がゾクっと震えた。 『あ、やば』 そう思ったとたん、力が緩んだ。 「うっ・・・く・・・!」 ドク、との口の中で果ててしまった。 丁寧には果てた後も舐め、ごく、と飲みほした。 「カカシさんの熱、ほうしゅつ〜」 えへ、といった感じにはカカシに笑いかけた。 「も〜・・・悪酔いしすぎでしょ」 そうカカシは呟き、そのままを押し倒した。 「じゃ、今度はちゃんの熱を冷ましましょうか?」 「え、あ・・!」 今さらは照れ始めたのか、ドギマギとしてカカシの目を合わせようとしない。 カカシの苦味で酔いがさめたのだろうか。 「ちょ、カカシさん!!」 「うるさい」 先ほどののように、にやりと笑みを浮かべてキスをした。 「んっ!」 片手で器用にの服を脱がせ、やわやわと胸を揉む。 「ふぁ・・・んふ・・あ・・・」 吐息交じりの声が口から洩れる。 じれったくなり、の穿いていたズボンも下着も取り去った。 茂みの奥に指を差し入れると、そこは十分なほど潤っていた。 「あっ!」 触れた瞬間の体がビクッと震え、口が離れた。 「もうお前は人前でお酒飲んじゃ駄目」 「え?」 ぎゅ、と閉じていた目を開いて、カカシの言ったことを聞き返すが、そんなことはお構いなしにカカシは自身を挿入した。 「あああっ!!」 突然の大きな刺激に、ついは達してしまった。 きゅう、と自身を締め付ける快感をやりすごし、カカシは最初から激しく腰を動かした。 「あっ、ま、まだだめっ!や、ああっ」 「は・・・キツ・・」 「んぁ!あ、ああっ、あん、あ!」 「俺は・・・お前に酔いしれるよ・・・」 「あん!な、なに?んぁ!」 「いーの」 苦しげに片目だけ開いてカカシを見るにキスの雨を降らせると、の中の収縮が始まった。 「や、カカシさん!んっ・・イきそ・・・!だめ、ああっ!」 「いーよ。一緒にいこうか」 「んんっ、は、ああっ、いく、あっ、やっ・・あああっ!」 「はあ・・・く・・・っ!」 ぐったりとしたの横に、カカシも倒れこんだ。 「はぁ・・・ったく、悪酔いもいいとこだ」 横に置いてあったビールを一気に飲み干す。 ごくりと喉が上下する。 それをうっとりとが見ていた。 「ふぅ・・・。あ、いる?」 視線に気づいてカカシが新しいビールを渡す。 小さくこくん、と頷いた。 腕を伸ばして受け取ろうとするが、カカシがひょいとビールを遠ざけた。 「飲む前に約束」 「約束・・・?」 よいしょとカカシが身体をおこした。 力なく横たわってるに脱ぎ捨てた服を渡しながら言った。 「俺の前以外でアルコール類摂取するの禁止」 「え」 「え、じゃないの。わかった?」 「む〜・・・不本意ですけど・・・わかりました!だから早くビールを!」 「はいはい」 結局これかい、とカカシが笑うと、 「でもビールよりカカシさんのほうがだーい好き!」 そう言って元気にカカシの抱きついたのだった。 「ま、こんな悪酔いもいいかもな」 ぼそ、と照れたようにカカシが呟いたが、ビールに夢中のには聞こえなかった。 その後、余った鍋を再び熱して夜食として食べた。 やっぱり肉は余ったが・・・。 「肉たべなさーい」 「鍋奉行、はたけカカシ参上!!ってか!肉を食え肉を!野菜は肉を5枚くってからだ!ってか!」 あっはっはっはっ!と豪快には笑う。 そんな姿のに笑うカカシ。 お酒はほどほどにね、ちゃん? そんなカカシの心配もなんのその、新しいビールをあけただった。 1<<< NOVEL TOP |