拍手にてリクエストいただいたはなさんへ。





チュンチュンと、爽やかに小鳥たちが朝を知らせる。


「・・・。・・・・!」


ぱち、と目を開ければ、そこにはニコニコ笑いながらを見つめているカカシがいた。

「おはよう、ちゃん」

心底幸せそうに言うカカシに、思わずも笑みがこぼれる。

「おはよう、カカシ」

目が覚めてすぐ目の前に愛する人がいるなんて、いつぶりだろう。
きっとそれは、カカシも同じことを思っているはず。

「あと、おかえりなさい」
「ただいま」

きっと、が寝てしまった後にこっそりと帰ってきたのだろう。
こうやって顔を見て、おかえりなさい、と言うのもなんだか久しぶり。
まだ寝起きでぼんやりしてる頭に、幸せが浸みこんでいく。

「あれ、きょうお仕事は?」
「おやすみ。働きすぎって怒られちゃった」
「そうだよ〜。ちゃんとベッドで寝たの久しぶりなんじゃない?」
「ん〜、そうかもねぇ」

夜遅くに帰ってきてが寝ているベッドに入り込むと、ベッドを揺らして起こしてしまう。
そう思ってカカシはいつもソファで横になっていた。
は何度もベッドで寝てくれと言ったが、
どうせ数時間後には家を出なければならないのだし、むしろベッドで寝てしまうと起きられなくなってしまう。
そう言ってカカシは頑なにソファで寝ていたのだ。

「せっかくのお休みなんだし、カカシはもう少し寝てる?」
「いや、ちゃんの幸せそうな寝顔見てたら元気になったから大丈夫」
「えっ、ちょっと〜・・・」

なんだか恥ずかしくて、掛布団に顔をうずめた。

「それにね、三日間もお休み貰っちゃった」
「三日間て・・・今日から三日間?」

カカシの発言に、もぞりと顔を出す。

「そ。ちゃんもでしょ?」
「うん。でも、なんで・・・」
「そりゃあね〜」

少し自慢げに笑うカカシに、あぁそっか、とも笑ってしまった。

「職権乱用だ」
「こーら、人聞き悪いこと言わないの」

バツが悪そうにカカシはくすくす笑うをぐいっと抱き寄せた。

「あのね、カカシと一緒に行きたいところ、たくさんあるの!」
「んーどこー?」

さらさらとの髪を弄ぶカカシの動きが心地いい。
そしてこれから三日間も一緒にいられることに喜びが隠せない。

「一楽のラーメンと、お買いものと、あの広場のイルミネーション。それと、映画も見に行けたらなーって」
「ずいぶんと盛りだくさんだねぇ」
「だって・・・久しぶりに一緒にいられるんだもん」

もぞりとカカシの胸元に顔を寄せる。

「うん。いいよ、の行きたいところ全部行こう」

カカシも、優しくを抱きしめる。

「カカシは?行きたいところないの?」
「んー・・・俺はね〜・・・」

なんて言いながらに口づけた。
突然のことに驚いたが、素直に受け入れる。

「・・・・」

すぐに離れると思いきや、だんだんと深くなる口づけ。
慌ててぷはっと顔を離した。

「まだだめ!」
「えー、なんでよ」

両手を伸ばしての顔を引き寄せようとするが、なんとかその腕から逃れる。

「せっかくの晴れたお休みだもん!おでかけしよ?」
「・・・ま、いいでしょう!その代わり、夜は俺のわがまま聞いてね」

にっこりと満面の笑みで言うカカシに少し不安を感じつつも、わかったとは返事をした。




*    *    *    *




「はい!お待ちどうさん!!」


目の前に念願の一楽のラーメン。
おまけということでチャーシュー多めの煮卵つき。

「いただきまーす!」
「いただきます」

パキン、と箸を割って、ラーメンをすする。

「お、おいしい〜!」
「へへ、ありがとよ!」

の言葉にテウチが照れたように笑う。
実は一楽は初めて。
カカシから何度もその噂は聞いており、聞くたびに行きたい行きたいと思っていた。
しかしカカシと行けるタイミングもなく、女一人で行くのもちょっと勇気がいる。

そしてついにカカシに連れられて、一緒にラーメンを食べられる時が来たのだ。
朝ごはんを適当に済ませ、おなかを空かせた状態で食べるラーメンは本当においしかった。

ふぅふぅと冷ましながらラーメンをすすり、またもやおまけの餃子をほおばる。
どれもこれも、おいしい。
どうしてもっと早く来なかったんだろうと後悔するばかり。

嬉しそうに、そしておいしそうに食べるの姿をいち早く食べたカカシがニコニコと見つめていた。
そんなこともお構いなしに、最後の餃子を食べる

「ん〜おいしかった〜!テウチさん、ごちそうさまでした!」

満足そうなに、カカシはくすくす笑いながら料金を支払った。

「ありがとさん!火影先生!」
「テウチさんだけですよ、そんな呼び方してるのは」

やけに仲よさそうな二人を横目に、最後にもう一口、とスープをすすって、お店を出た。


「ごちそうさま、ありがとう、連れてきてくれて」
「いーえ。そんなに喜んでくれて、俺もテウチさんも嬉しいよ」
「ふふ、すっごくおいしかった!でね、次はお買い物に行きたいんだけど・・・」
「はいはい、どこにでもついていきますよ」

まるで子供に用にはしゃぐに、ついカカシも頬が緩んでしまう。


雑貨屋さんに入ってあれがかわいいだの、これはカカシに似てるだの、二人でいろんなお店を見て回る。
あちこち歩き回って、疲れてきたらカフェで休憩。

ゆったりとコーヒーを飲んだと思いきや、映画観に行こう、とすぐにカフェを出た。
映画館では、ちょうど始まる映画を適当に選んで、予備知識もなにもないまま鑑賞。
観終わって、あれやこれやと感想を言いながら、再びカフェへと入る。

さっきの映画の原作が読みたい、と言いだし、本屋へと向かう。
新刊も出ていたりと、つい二人して買いすぎてしまった。

両手にいろんなところで買った袋をぶら下げ、ようやく帰ろうか、とが提案した。

日も沈み始め、ぽつぽつとイルミネーションが点灯しはじめた。

そういえば、と広場に向かえば、が見たがっていたイルミネーションを見ることができた。

「きれい・・・」

寒さで鼻の頭を赤くしながら、ぽつりとがつぶやいた。
ぐい、とを抱き寄せ、一瞬だけ口づけた。

「こ、こんなところで!」
「みんなイルミネーションに夢中だから、俺たちのことなんか見てないよ」

言い訳がましくそう言えば、確かに、とは笑って、ぽふっとカカシの胸に頭をもたれさせた。
しばらくイルミネーションに心を奪われていたが、すっかり日が暮れて寒くなってきたことだし、ようやく家へと帰ることにした。



「ねぇ、やっぱりあの映画のさ」

家へと帰り、ソファでゆっくりとしていると、再びは映画の話を持ち出した。
相当気に入ったんだな、とカカシは思いつつ、の意見を聞いてやる。

「月を背景にキスってところ、すっごくよかったなぁ・・・」

映画を思い出してにっこりとほほ笑むに、映画の主人公さながらカカシも口づけた。

「俺たちも、地球救ってみる?」
「ふふ、火影様は救えるのかしら」
「あ、いまバカにしたでしょ」

ぐい、とソファに押し倒せば、はくすくす笑いながらカカシの首に腕をまわした。

「もう私のわがままを聞いてもらう時間は終わり?」
「そ。もう俺の時間」

何か言いたそうなを、再び口づけて黙らせる。

「さーて、どんなわがまま聞いてもらおうかな」
「・・・・」

カカシの欲情した瞳を目の前にして、なんだか急に恥ずかしくなってきて頬が赤くなる。
カカシの首に回した腕を両肩に添えて、今更ながら少し押し返してみる。

「・・・ね、ご飯、食べない?」
「だーめ」
「もう・・・急にスイッチ入るんだから・・・」

その言葉を聞いて、のうなじに首を埋めるカカシがくすくす笑った。

「悪いけど、おれはいつもスイッチ入ってるよ」
「ふふ、なにそれ」

つられてもくすくす笑っていると、ちゅっと口づけられた。

ちゃんこそ、実はもうスイッチ入っちゃってるんでしょ?」
「な、なにを根拠にしてるの?」
「ん〜・・・俺の勘、かな」
「なによ、それ」

ふふ、と笑いつつも図星をつかれて目が泳ぐ。

「ねえ、俺のこともーっとその気にさせてみてよ」
「・・・え?」
「俺がちゃんのことを、その気にさせてあげてもいいけど」

もぞりと服の中に手を差し入れ、つう、との柔らかな肌に指を這わせた。

「ん・・・」
「それじゃあ、いつもと同じでしょ?」
「カカシ・・・」

ぱちりと合ったカカシの目は、欲情とサディスティックな色が含まれていた。
そんな瞳に、ぞくりと背中が震える。

「うん・・・わかった・・・」

ぐい、と今度はの方からカカシを押す。

「さ、お好きなようにどうぞ」

よいしょとカカシはソファに座りなおした。
それを見たは、いったん床に座り込み、膝立ちになってカカシの少し開かれた脚の間に入り込んだ。

自然と見上げる形となり、カカシのサディスティックな瞳がに降り注ぐ。
先ほどのお返しと言わんばっかりに、つう、とカカシの太ももに手を這わす。

肝心な付け根には、焦らすように触れないでいると、頭をさらりと撫でられた。
まるでおねだりされているようで、胸がときめく。

ようやくズボン越しにそこを撫でれば、びくっとカカシの脚が動いた。

「もうこんなに硬くして・・・」
ちゃんが焦らすからでしょ・・・?」
「ふふ、そうね」

ズボンをずりおろし、今度は下着越しに撫で上げる。
さっきより刺激が強まり、カカシの口から吐息が漏れる。

その艶っぽい吐息をもう一度聞きたくて、さっさと下着もずりさげてしまった。
はやくに触れてほしいとそそり立つそれに、目が釘付けになり、無意識にごくりと生唾を飲んでしまう。

も欲望のままに手を伸ばし、愛おしそうに手で包み込む。
親指で既によだれを垂らしている先端を撫でれば、びくりと震える。

「かわいい・・・」

愛おしくて、かわいくて、そこへと口づける。
そのまま舌を這わせば、頭上からカカシの吐息が再び漏れた。

「はァ・・・」

思うように舌で翻弄しつつ、空いた手で口に入りきらなかった部分を撫で上げる。

・・・気持ちいいよ」

その言葉が嬉しくて、もっとカカシを喜ばせたくて、つい熱が入る。
じゅ、ぐじゅ、と卑猥な音を立てながらカカシを攻めたてれば、の頭を撫でていた手が、いつのまにか抑え込むようになってしまった。

あと少し・・・と思ったところで、ぐい、と突然離されてしまった。

「あ・・・」

残念そうな声を上げれば、カカシが少し上気した頬での頭を撫でた。

「口の中で、ってのも魅力的だけど、ちゃんの中がいい」

そう言ってを立たせ、恥ずかしがる隙もなく見事な手際でスカートもタイツも脱がされてしまった。

「ほら、あとは自分で脱いでごらん」
「ええっ」

もじもじと上に着ている服を伸ばしてなんとか隠していたが、ね?とカカシに言われてしまい、さすがに戸惑う。

「で、でも・・・」
「なあに、火影様の言うこと聞けないの?」
「それは・・・」

こんな時にそうやって名前を出すのはずるい。
最後に残された下着に手をかけ、カカシの視線を感じつつゆっくりと下ろした。

ちゃん、俺の舐めてただけでこんなになっちゃうの?」
「・・・ッ」

カカシに見せないようにしていたが、下着を下ろした際に自分の蜜が糸を引いてしまったのを見られてしまったようだ。
恥ずかしくて顔があげられない。
自分はなにもされてないのに、こんなにも溢れさせているのが恥ずかしい。

「まったく、エロいんだから」

やけに嬉しそうにニヤリと笑い、ぐいっとの腕をひっぱりカカシの脚に跨らせた。
ぎゅうとカカシに抱きつき、首に顔を埋める。

「やだ・・・恥ずかしすぎるよ・・・」
「でも、ほしいんでしょ?」

なすりつけるようにの腰を動かすと、カカシの耳元で甘い声がもれた。

「・・・うん」
「じゃあ、挿れてごらん」
「もう・・・」

カカシの首元から顔を起こし、むぅっとカカシを恨めしそうに睨んだ。

「カカシのバカ・・・」
「だから言ったでしょ?夜は俺のわがまま聞いてもらうよって」

再びサディスティックな色を含ませた瞳は、を決断させるのに十分だった。

顔を赤くして、少し息を荒げてカカシの昂りに手を添える。
そしてそのままゆっくりと、自分で自分の泥濘へと挿し入れた。

「ん・・・あぁ・・・」
「はあ・・・やっぱちゃんの中、最高」
「も、ばか・・・」

自分の思うスピードで、中へと入ってくる感覚に、ぞくぞくと背筋が震え、息が荒くなる。
無意識に腰が動き、自分のいいところへと当ててしまう。

「んっ、はあ、カカシ・・・」
「ほんとは自分で動いてごらんって言いたかったけど、言われる前にできたじゃない」
「だって・・・きもちい・・・」

止まらない腰に戸惑いを感じつつも、快感の波に溺れそうになる。

「ね、キスして」

カカシがそうねだるから、からカカシに口づけて舌を絡ませる。
しだいにカカシの腰も揺れ始め、動きが大きくなってきた。

「はあ、あっ、んん・・・!」

深くまで貫かれる感覚に、思わず口を離してしまう。
それをいいことに、カカシがの腰を掴み、思うように動かし始めた。

「やっ!あ、まって、だめ、カカシ!」

だめ、と言う割にはついカカシの腰に足を絡ませて、貪欲に体は快感を求めてしまう。
切なげな表情を浮かべるのいたるところに口づけ、ところどころに印をつけていく。

「あっ、カ、カシ、きもちい、カカシ・・・」

熱に浮かされたようにカカシの名前を呼ぶに、カカシの胸が高まる。
それに加え、だんだんと締め付けが強くなる刺激に何も考えられなくなりそう。

「んっ、はあ、カカシ、だめ、イきそう、イっちゃう・・・!」
「俺もそろそろ、イきそう」

ぎゅう、とカカシに抱きつくの背中にカカシも腕をまわし、夢中にお互いを求め合う。

「あっ、イく、あ、ん、あっ・・!はあ、あっああ!!!」
「く・・・ッ・・・」

先にが達し、何度か腰を打ち付けたのち、カカシも果てた。

「はあ・・・は、あ・・・」

ぐったりとカカシに抱きついたまま、荒げた呼吸を整える
ずるずるとを抱きかかえたままカカシがソファに横になり、狭いソファで抱き寄せあった。


「なんか・・・すごいよかったけど、つかれちゃった・・・」

えへへ、と笑うに、ついカカシも笑ってしまった。

「明日もお休みでよかったね」
「カカシこそ」

ふう、と目を閉じたが、なにか気が付いたように目を開けた。

「ん?それって・・・」
「あ、気づいた?」
「ま、まって!これからずっとは、体力もたないよ!」

ぐいっとカカシの胸を押すが、狭いソファでは意味がない。
むしろ反対に抱き寄せられてしまった。

「だいじょーぶよ」

カカシの言葉に、なーんだ、と胸をなで下ろしたのもつかの間


「あと2日間、お休みあるんだから」


という言葉に、再び強くカカシの胸を押し返しただった。







後日休みあけ、久々に仕事場へと戻った二人は、
それぞれニコニコ笑い顔と、げっそりと疲れた表情を浮かべていたのだった。







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